エイリアン コヴェナント

2017年9月15日公開のSFホラーの有名所、『エイリアン』シリーズの最新作。『エイリアン コヴェナント』映画館で鑑賞しました。

結論から言うと、B級ホラー好きにはたまらない展開の映画でした。レビューをチラリと確認したら国内外で酷評みたいですが個人的には好き。

そもそも私の『エイリアン』シリーズとの出会いが『エイリアンVSプレデター』だったあたり、純粋なホラーとの遭遇とは言えないのですが、『エイリアン』『エイリアン2』は一応履修済みです。(今後2以降も鑑賞したい所存)

 

・作品について

本シリーズの時系列は

『エイリアンVSプレデター

AVP2 エイリアンズVS.プレデター

『プロメテウス』

『エイリアン コヴェナント』←ここ

『エイリアン』

エイリアン2

エイリアン3

エイリアン4

となっており、シリーズ初代の『エイリアン』の前日譚のようなポジション。実際は劇中の時間軸では2104年と2122年なので、18年の期間が空いています。ちなみに『プロメテウス』も前日譚のポジションです。本年が2017年なので『エイリアン』世界では100年後は地球はほぼ終わっている状態という事に。100年後ってわりと近い未来……。

ではタイトルの「コヴェナント」とは何かというと、宇宙船の名前であり、つまり、本作は宇宙船コヴェナント号の乗組員がエイリアンに寄生されるなーとなんとなく察することが出来る。(鑑賞前の時点で、何人生き残るかを予測するくらいには『エイリアン』シリーズは乗組員が死ぬ。当然だがリプリー然り、女性主人公は生存確定と信じていたが。)

 

・本作の恐怖について

地球外生命体の中でも攻撃的なものを指す言葉を「エイリアン」と一般に認知させてしまったほど影響があったこのシリーズですが、基本的に外敵に襲われる恐怖と、人体から異形の化け物が産まれるという恐怖がメイン。じわじわくる恐怖は特にない。むしろ未知の生物に対する乗組員の狂乱ぶりが見もの。

本作のストーリーは、個人プレーをした人間は死亡し、銃に頼った人間は死亡し、セックスした男女は死亡し、主人公は生き残る、とわかりやすい。問題は最後のアンドロイドの意味深な行動ですが……。ホラー映画は後味の良いものと悪いものがあり、大抵の物は後者。(後味を悪くするとそれだけでも恐怖になるからだろうか?)物語の最後に敵の復活フラグをたてるあたりホラー映画のテンプレートを踏襲していると感じる。

エイリアンに襲われるシーンでは、音響がいい仕事をしており、くると分かっていても怖い。

そういった点ではわかりやすいホラー映画なので、私は大変よろしいかと。

 

ストーリーが「あまりにも間抜けな乗組員のせいで起きた悲劇」なので、見た人は完全にこの登場人物たちはバカ過ぎると言いたくなるもの。むしろ喜劇のような話。そりゃ酷評を食らうなとしみじみ。

個人的にはB級としてみたら満足いく作品。『エイリアン』シリーズの最高峰は無印なので、シリーズものの映画は無印以降の続編は期待してみてはならないという教訓として役立てていきたい。観た私としては本作は怖いかと聞かれたら、心臓が痛くならない程度のドキドキはあったとは記憶している。

しかし冒頭のアンドロイドの話のところは要らなかったような……。

なんにせよ外敵に襲われる恐怖はSFの枠であろうがなかろうが起こり得る常なので、見知らぬものには注意しようと心に留めておこう。

ホラー映画の感想を細々とやっていく

 

ホラー映画とは、なんだろうか。怖ければ全てホラーなのだろうか。人が叫べば、泣けば、狂えば、笑えば、死ねば、ホラーなのか。

私が以前見た『SAW』はミステリーに分類される映画であり、ミステリーとホラーは一体何の違いがあるのかと、当時とても悩んだ。何故ならその作品は恐怖を感じる作品だったからだ。こんなに怖いのにホラーじゃないだと?

最近知った事だが、割とその二つの違いは明快である。現実で科学的なものがミステリー。現実で非科学的なものがホラーである。なんとまあ簡単な違いだろうか。

しかしながら、私はホラーだろうがミステリーだろうが、怖ければ全て良しであり、分別がない無類の悪趣味である。

よって先に述べたように、ホラー映画について細々と感想を残すといっても、厳密にはホラーではないので許して欲しい。